- 新型コロナワクチン秋接種(無料)について
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9月20日から新型コロナワクチン秋接種が始まります。
今回のワクチンはXBB株対応ファイザーワクチンになります。
接種ご希望の方は診察の際やお電話でご相談ください。
昨年末から台頭してきたXBB株にBA5株から移行し、さらにEG5(エリス)、BA2.86(ピロラ)と新変異種が台頭してきています。
米国ではこの1週間でコロナ重症入院患者数が前週比で16%増、死者は18%増で一部の州では病院や教育機関でのマスク着用義務を復活させています。
当院でも家庭内と飲食店での感染者が日毎に増えており注意が必要です。
基礎疾患のない65歳未満の方はコロナ後遺症の懸念はあるものの風邪程度で回復する方が多く、むしろ集団免疫形成にいい効果も期待でき、通常の社会生活を送っていただくことで社会経済を回していくことにもなります。
しかし、基礎疾患を有する方や御高齢の方は重症化しやすく、引き続き人混みの屋内に行かれる際はマスクの着用で予防していくことが重要です。(屋外では不要です)
毎年秋冬にインフルエンザに感染し、免疫が低下したところに細菌性肺炎を合併したり、基礎疾患が悪化し2~3ヶ月の長期入院が必要になる高齢者が多いため、この時期はベッドが満床になり一般患者の入院が難しくなることも多いのです。今年3月末の時点で流山地区のベッドが満床で当院通院中の10代、20才代の患者様が感染症から糖尿病性ケトアシドーシスを合併し緊急入院が必要な状況でしたが、満床で受け入れ先が見つからず、そもそも救急車が前の患者様を受け入れ先が見つからないため収容できないまま立ち往生していることから2時間待ちということもありました。
現在も同様の事態になっており、当院の循環器系急患の受け入れが困難で市をまたいで収容された際は救急要請から1時間半ごでした。
『コロナはもうインフルエンザと同じでしょう?』と言う方がおられますが、高齢者や基礎疾患を有する方にとってインフルエンザから基礎疾患が悪化したり、細菌性肺炎を合併し入院の長期化、最終的に亡くなられることも少なくありません。コロナは弱毒化したとはいえ、インフルエンザよりもはるかにたちが悪い感染症であることを忘れてはならないと思います。
外出先での感染はマスクで予防できますが、マスクを外す場所、特に家庭内感染は防ぎようがないので、唯一ワクチン接種は現時点では有効と考えています。
秋接種のXBBワクチンはXBB株に対して中和抗体が10倍、EG5に対して11倍、BA.2.86に対して8.7倍の上昇が確認されています。
今は過渡期で、高齢者や基礎疾患を有する方にとってはまだコロナは終わっていませんので、感染予防、重症化予防に努める必要があると考えます。
- 新型コロナ内服治療薬『ラゲブリオ、パキロビット、ゾコーバ』について
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当院通院中の患者様でコロナ陽性の場合に抗ウイルス薬の処方が可能です。
現在5-10名/日のコロナ陽性者が出ています。そのうちの70%が抗原検査で、30%がPCRで初めて陽性となっています。
適用等から対象の患者様の場合は処方致してます。症状の回復の早期改善、重症化予防、後遺症予防効果が確認されています。
- 当院のコロナ対策地域協力
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当院は微力ながらコロナ対策としてできる限りの地域協力を行う所存です。
以前から以下の事項をHPで非公表に行っていましたが、これを継続していきます。
1.厚労省指定の発熱外来をかかりつけ患者様のみで行っています。
2.外務省指定の海外渡航者の為のPCR陰性証明の発行を行っています。
3.医師会PCRセンターに定期的に従事しています。
4.流山市集団コロナワクチン接種が行われた場合医師看護師で参加協力をしています。
5.コロナワクチン開始後は月曜、金曜は終日コロナワクチン接種専用日として接種を行います。
(したがって、従来の検査、健診、オンライン診療は他の曜日に行います。)
通院中の患者様は診察と並行して火、水、木、土、日曜日に接種いたします。
- 内科診療は電話予約のみとなります
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新型コロナウイルスの影響を鑑み、現在は電話予約のみとさせていただいております。
何卒ご了承下さい。
- 新型コロナウイルスに対して抵抗力(免疫力)をつけるために
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1)血糖値を下げる。血糖が高いと免疫力が低下します。ウイルスなどの病原体を白血球が攻撃しないで素通りしたり、排除に時間がかかったりします。感染者の80%が風邪程度で回復、20%が酸素療法が必要な重症化を来します。この20%に相当するのは免疫力の低下した患者様です。
コントロールの目安;最低でもA1c:7.0%未満を目指しましょう。以下は手術適用の目標です。
手術が可能なA1c=免疫力が回復している状態と考え改善する努力をしましょう。
HbA1c:7.0%未満になると免疫力が改善し、一般外科・歯科での手術や抜歯が可能になります。
HbA1c:6.5%未満になると金属などの異物を使用する整形外科手術も可能になります。
2)内臓肥満や脂肪肝を改善する。(肥満のある患者様はやせること、それ以上太らないこと)内臓脂肪や脂肪肝からは免疫を低下させるホルモンが分泌されます。死亡者の85%が肥満症例です。
3)抵抗力をつけようと普段よりも余計に食べて、A1cが増悪して来院する患者様がおられます。余計に食べるなら薬も増やさなくては血糖は下がりません。かえって抵抗力が落ちてしまいます。
まとめ
1、新型コロナにかからないために
・マスクを皆がつけること。(ウイルスの中でもコロナだけはほぼこれで
シャットアウトできるので、持っている人も持ってない人もつけることで感染しない)
・手を帰宅後真っ先に洗うこと。マスク脱着はその後で。ゴムの部分をもって外すこと。
マスク部分はウイルスがいると考え、触らない。
・緊急事態宣言解除後も、マスクも外す必要のある場所(飲食店など)がリスクが高く、
注意が必要。
2、新型コロナにかかっても80%の軽症者になるために
・A1cは7%未満を守る。
・肥満者はそれ以上太らない。
・散歩やジョギングなどで感染することはないので、自宅近辺をウォーキングし、体を動かすこと
- 【新型コロナ暫定】オンライン初診・一般内科診療開始しました
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オンライン初診診察、オンライン一般内科診察を開始しました。
当院では慢性疾患の患者様を対象に開院以来オンライン診療を行ってきました。
初診や内科急性期の患者様は保険適用外であり、当院の治療方針とも異なるため行っていませんでしたが、新型コロナウイルス蔓延期に限定して行う事と致しました。
まずはお電話でお問い合わせ下さい。
- 新型コロナ感染症に対して当院の対応
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新型コロナウイルス感染症が蔓延している状況のため、
当面予約外の患者様は受け付けないこととしました。
当院の通院患者様はほとんどが、糖尿病や関節リウマチといった、
免疫力の低下している患者様が中心です。
この患者様を守るために、電話でのご予約患者様以外は受け付けないこととしました。
尚、電話予約の際に、感染症が疑われる場合は、事前の問診、対応(車内待機等)を指示致します。
何卒ご了承いただきたくよろしく御願い致します。
院長
- 月・金曜の受付について
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月・金曜の受付は、検査(エコー等)、検診、健診、オンライン診療専用日なので、事前にご予約の患者様のみになります。
- オンライン診療を開始しました。
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当院のオンライン診療導入の目的は、現在の診療の質を落とさず、患者様の待ち時間を解消することが目的です。
遠方では山梨や福島、都内からの重症患者様もおられ、逆にお勤めで短時間での受診を希望される軽症の患者様のニーズに応えるため、外来の整理をするのに有効な手段の一つと捉えています。
ただし、問題点もまだ多く、慎重に全ての患者様に積極的に勧められるものではないと考えています。御希望の場合は、良く相談の上適応を判断させて頂いております。
- DPP4阻害薬と重篤な関節炎の副作用について
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製薬会社MSD株式会社のジャヌビアの添付文書の改訂が2015年6月に行われ、RS3PE症候群が新たに副作用として記載されました。
当院院長は小張総合病院に勤務していた2010年4月に本薬剤を使用して4名の関節リウマチを発症した事例を厚生労働省およびMSD株式会社に副作用の疑いとして世界で最初に報告しました。その後、ジャヌビア・グラクティブだけでなく他のDPP4阻害薬からもRS3PE症候群、シェーグレン症候群、皮膚筋炎、原因不明の多関節炎、特に基礎疾患のない患者様にエクア錠を使用し劇症肝炎による死亡例も経験し、これも世界で最初の症例報告となっています。最初に私たちが厚労省やメーカーに訴えて5年経ち、ようやく注意文書改訂になりました。
また、2015年9月にはアメリカ食品衛生局(FDA)が重篤な関節炎が起こる可能性から全てのDPP4阻害薬の製造メーカーに対して添付文書の改訂を指示しました。
まず2013年に糖尿病医学ジャーナルであるDRCP Vol 102に『Polyarthropathy in Type2 Diabetes Patients Treated with DPP4 Inhibitors』を発表しました。
私たちは一部の患者様にDPP4阻害薬を使用した場合、自己免疫性疾患をはじめとする免疫の異常が生じる可能性を強く疑っています。
DPP4阻害薬は多くの糖尿病患者様にとって大変大きな恩恵を授けてくれた薬剤です。しかし一部、負の側面もあり、注意深くこれを使っていく必要があると考えます。
製薬会社に副作用や副作用の可能性を認めさせるのは、並大抵のことではないとこの5年間の活動から強く感じます。今後も第一線で活躍される研究者・先生方と協力しながら適切な医療サービスを提供できるよう努力していきたいと思います。
また、治療薬の安全性、特に10年、20年といった長期使用して問題ないかどうかの保障がない薬物に関しては、できる限り離脱を目指していきたいと考えます。
南流山糖尿病栄養内科さいとうクリニック
院長 斉藤辰彦
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